この作品は1969年の前半に描いたと思います。作中にフランスの五月革命（68年）のことが出てきますから…。それで同年にガロ出版（長井勝一編集長，故人）に持ち込みましたが、掲載は保留になりました（原画は同出版社にあずけたままです）。私が「街」に描いていた頃から約１０年のブランクがあり、私にすれば斬新に思えたのですが、劇画というよりはイラスト的でそれに内容も難解でしたので編集長も困られたようです。ですが、これがほんとの最後の劇画であります。
ここに掲載しているのは手元に残していた「原画のコピー」です。原画では吹き出しのセリフが鉛筆書きのため読みにくいので、それを解消するために活字にしております。

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